日本第一党、嵐の船出に思えた
オウム真理教・カルト宗教 - 2017年03月06日 (月)
さて、先週2月26日の話であるが、桜井誠氏が立ち上げた日本第一党結党式がアパホテル開催された。
その様子を昨日見てて(実は大半の部分を音声で聞いて)いろいろ思うところがあった。
まず思ったのだが、随分と金をかけられるようになったあと。在特会というと、必要経費はプラカードとメガホンというイメージがある。しかし、他の講演会を見ていても、看板が立派になっているし、何よりも、事務所を借りて事務局長を置いているのだから、1600名の党員と支持者のカンパだけではなく、大口の寄付があるんだろうか。事務所の維持費だけでも馬鹿にできないと思うが。
しかし、仮に大口の寄附があるのならば、揉め事の原因になるかもしれない。この種の団体は、大抵こういうことで欲が出て、着服とか使い込みとか(笑)。
役員紹介の前に、桜井党首の活動を紹介するビデオのバックで「ダイヤモンド」みたいなロックが流れている(4分20秒くらい)。よく聞いていると「日本第一 揺らぐことのない強い決意を胸の内で 立ち上がれ今 日の丸揚げて」「きれいな言葉並べるだけ 何も解決せず 謝ることしかしてこなかった そんな政治要らない」という歌詞で、これが日本第一党のテーマソング・党歌だろうか。よくできていると思う。こんな洒落たものも作れるようになったのだ。
いかにもセンスが良いのだ。いかにも「若い人が楽しそうにやっている」のが感じられる。
役員紹介のコーナーでは、せと弘幸が「10年後に政権を取る」「10年で政権を取った歴史的政党がある」「有名なので名前は言わないが」と繰り返し言っていた。何という政党か分からないが、ちなみに国家社会主義ドイツ労働者党はWIKIによれば1918年に結成、ヒトラー党首になったのは1920年、選挙に勝利したのは1933年だそうだから、少なくとも13年はかかっている。それと、若い役員があがってて話が下手くそで笑えた。
桜井党首は、昨年度都知事選最終日で秋葉原で行った伝説の演説「魂の独立記念日」宣言の動画が会場に流れたあと、司会者の依頼で起きた「桜井コール」で、ホテルのドアを開けて入場。なかなかかっこいい。
結党講演で桜井党首は「日本第一党を政権与党にするのが目標」と言っていた。そして、アメリカやフランス、そしてドイツやイギリスを例に出して、世界の潮流は自国第一主義であると語った。まずは地方議会から固めていくようである。しかし、果たして初陣の7月頭開票の東京都議会議員ですら、果たして1議席すら獲得できるのだろうか。今回の選挙は小池旋風が吹き荒れるのが予想され、どの政党も「自分が犠牲者にならないか」震えている現状である。日本第一党の入り込む余地がああるのか。
日本第一党は浮動票や右翼票を除けば、安倍人気で湧く自民党票や、台風の目である小池百合子票から奪い取る展開である。そして桜井票は、共産票や民進票を奪えない。そこが、共産支持票も民進支持票も大量に食い破り、それどころか鉄板として有名な創価学会票も軽々と奪い取って来たのが小池百合子との違いである。保守=革命を体現する小池百合子さんだから、それができるのだ。一方、嫌韓が売りの桜井誠にそんなことはできない。
桜井誠さんが憧れるトランプさんは、グローバリズムとリベラルで不況に苦しみテロに怯え文化を破壊されたアメリカ人の怒りや不満を吸収して大統領になった。しかし、日本は安倍晋三様の偉大な経済政策アベノミクスのおかげで、韓国人の限りない悪に対して湧き出るような怒りを持っている人がそれほど多いように思えない。「韓国人が恐ろしいからドアの外に出られない、街が歩けない」と肌で感じている人は少ない。
共産党や社民党の言うように、アベノミクスがアホノミクスだったら、まだ桜井誠さんにチャンスはある。しかし、残念ながらアベノミクスは存在するのだ。日韓合意破棄のような抽象的概念で、どこまで票が集まるのか。欧米のヘイト勢力は、生活を脅かされたがゆえに心からシリア人を憎んでいるのだ。一方、移民の側も母国に戻れない以上必死である。
政党としてやっていく以上、当然に資金源が必要である。事務職員も全員ボランティアというわけにもいくまい。仮にそうだとしても、党に勢いがある今はともかく、全く議席獲得ができなければ、馬鹿馬鹿しくて党を去っていくかもしれない。そしてその際に、金庫の金も一緒に持っていくかもしれない。
桜井誠党首のスピーチには、どこか小物感がただよう。今回の演説でもやっていたが、取材に来ていた神奈川新聞の記者の実名を出して、「これもヘイトか」と文句を何回も言っていた。日頃の演説でも、在特会時代でも、彼はしばしばこういう行動を取る。来るなら来てみろ。文句があるならばここに来てみろ。
無論、狂信的な群衆の前に一人立ち向かう勇気がある人間などいやしない。それを知っていて、桜井氏はしばしば挑発する。そして、それこそが在特会をあっという間に日本有数の保守派市民団体に押し上げた最大の武器、すなわち「ゴキブリ!ウジムシ!在日朝鮮人を叩き出せ!」「殺せ殺せ朝鮮人!」を成功させた発想ではないのか。
とはいえ、彼は恐ろしいほどによく勉強している。相当に勤勉な人なのだろう。左翼記者が突っ込んできても、おそらく言い負かしてしまう。だから新聞もテレビも無視し続けるのだ。しかし、彼は戦うのは自民党であり小池百合子であり維新である。左翼を言い負かせば支持者は喜ぶだろうが、アカはあまりに低能で馬鹿すぎるので、勝ってもちっとも偉く思われないのが現状なのだ。もはや左翼批判・新聞批判は陳腐化している。
安倍政権の失脚待ちなのが、正直今の日本第一党の現状だろう。しかし、それが起きるまでに、果たして財政的に持つのだろうか。
ではまた。
その様子を昨日見てて(実は大半の部分を音声で聞いて)いろいろ思うところがあった。
まず思ったのだが、随分と金をかけられるようになったあと。在特会というと、必要経費はプラカードとメガホンというイメージがある。しかし、他の講演会を見ていても、看板が立派になっているし、何よりも、事務所を借りて事務局長を置いているのだから、1600名の党員と支持者のカンパだけではなく、大口の寄付があるんだろうか。事務所の維持費だけでも馬鹿にできないと思うが。
しかし、仮に大口の寄附があるのならば、揉め事の原因になるかもしれない。この種の団体は、大抵こういうことで欲が出て、着服とか使い込みとか(笑)。
役員紹介の前に、桜井党首の活動を紹介するビデオのバックで「ダイヤモンド」みたいなロックが流れている(4分20秒くらい)。よく聞いていると「日本第一 揺らぐことのない強い決意を胸の内で 立ち上がれ今 日の丸揚げて」「きれいな言葉並べるだけ 何も解決せず 謝ることしかしてこなかった そんな政治要らない」という歌詞で、これが日本第一党のテーマソング・党歌だろうか。よくできていると思う。こんな洒落たものも作れるようになったのだ。
いかにもセンスが良いのだ。いかにも「若い人が楽しそうにやっている」のが感じられる。
役員紹介のコーナーでは、せと弘幸が「10年後に政権を取る」「10年で政権を取った歴史的政党がある」「有名なので名前は言わないが」と繰り返し言っていた。何という政党か分からないが、ちなみに国家社会主義ドイツ労働者党はWIKIによれば1918年に結成、ヒトラー党首になったのは1920年、選挙に勝利したのは1933年だそうだから、少なくとも13年はかかっている。それと、若い役員があがってて話が下手くそで笑えた。
桜井党首は、昨年度都知事選最終日で秋葉原で行った伝説の演説「魂の独立記念日」宣言の動画が会場に流れたあと、司会者の依頼で起きた「桜井コール」で、ホテルのドアを開けて入場。なかなかかっこいい。
結党講演で桜井党首は「日本第一党を政権与党にするのが目標」と言っていた。そして、アメリカやフランス、そしてドイツやイギリスを例に出して、世界の潮流は自国第一主義であると語った。まずは地方議会から固めていくようである。しかし、果たして初陣の7月頭開票の東京都議会議員ですら、果たして1議席すら獲得できるのだろうか。今回の選挙は小池旋風が吹き荒れるのが予想され、どの政党も「自分が犠牲者にならないか」震えている現状である。日本第一党の入り込む余地がああるのか。
日本第一党は浮動票や右翼票を除けば、安倍人気で湧く自民党票や、台風の目である小池百合子票から奪い取る展開である。そして桜井票は、共産票や民進票を奪えない。そこが、共産支持票も民進支持票も大量に食い破り、それどころか鉄板として有名な創価学会票も軽々と奪い取って来たのが小池百合子との違いである。保守=革命を体現する小池百合子さんだから、それができるのだ。一方、嫌韓が売りの桜井誠にそんなことはできない。
桜井誠さんが憧れるトランプさんは、グローバリズムとリベラルで不況に苦しみテロに怯え文化を破壊されたアメリカ人の怒りや不満を吸収して大統領になった。しかし、日本は安倍晋三様の偉大な経済政策アベノミクスのおかげで、韓国人の限りない悪に対して湧き出るような怒りを持っている人がそれほど多いように思えない。「韓国人が恐ろしいからドアの外に出られない、街が歩けない」と肌で感じている人は少ない。
共産党や社民党の言うように、アベノミクスがアホノミクスだったら、まだ桜井誠さんにチャンスはある。しかし、残念ながらアベノミクスは存在するのだ。日韓合意破棄のような抽象的概念で、どこまで票が集まるのか。欧米のヘイト勢力は、生活を脅かされたがゆえに心からシリア人を憎んでいるのだ。一方、移民の側も母国に戻れない以上必死である。
政党としてやっていく以上、当然に資金源が必要である。事務職員も全員ボランティアというわけにもいくまい。仮にそうだとしても、党に勢いがある今はともかく、全く議席獲得ができなければ、馬鹿馬鹿しくて党を去っていくかもしれない。そしてその際に、金庫の金も一緒に持っていくかもしれない。
桜井誠党首のスピーチには、どこか小物感がただよう。今回の演説でもやっていたが、取材に来ていた神奈川新聞の記者の実名を出して、「これもヘイトか」と文句を何回も言っていた。日頃の演説でも、在特会時代でも、彼はしばしばこういう行動を取る。来るなら来てみろ。文句があるならばここに来てみろ。
無論、狂信的な群衆の前に一人立ち向かう勇気がある人間などいやしない。それを知っていて、桜井氏はしばしば挑発する。そして、それこそが在特会をあっという間に日本有数の保守派市民団体に押し上げた最大の武器、すなわち「ゴキブリ!ウジムシ!在日朝鮮人を叩き出せ!」「殺せ殺せ朝鮮人!」を成功させた発想ではないのか。
とはいえ、彼は恐ろしいほどによく勉強している。相当に勤勉な人なのだろう。左翼記者が突っ込んできても、おそらく言い負かしてしまう。だから新聞もテレビも無視し続けるのだ。しかし、彼は戦うのは自民党であり小池百合子であり維新である。左翼を言い負かせば支持者は喜ぶだろうが、アカはあまりに低能で馬鹿すぎるので、勝ってもちっとも偉く思われないのが現状なのだ。もはや左翼批判・新聞批判は陳腐化している。
安倍政権の失脚待ちなのが、正直今の日本第一党の現状だろう。しかし、それが起きるまでに、果たして財政的に持つのだろうか。
ではまた。
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