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「葬送の仕事師たち」を読んで

 葬送の仕事師たち(井上理津子著・新潮文庫)という本を読んでいる。
 文字どおり、葬儀業界の人達を描いたルポルタージュである。

 父の葬儀社を継いだ齋藤さんの話。
 ある中年画家を担当した。ゴミだらけの部屋に描きかけの作品。
 『勝ち組・負け組という言葉で言うと、その方は負け組なんでしょう。でも、素晴らしい才能があったのに、たまたま運が悪くて、こうなっちゃったんたんじゃないかって思えるんですね。勝ち組になるには、ずるいことだってするでしょう? この人はずるいことをせず、ずっと純粋だっただったに違いないんじゃないかと。私はご遺体を前にそういうことを考えてしまう。(P.74-75)』

 亡くなられた御遺体は、御遺族の希望と「支払額」によって扱いが異なるが、特殊な技術で「エンバーミング」されて、生前に近い穏やかな顔に戻される。
 その節を読んでいて、変な話だが、顕正会を思い出してしまった。成仏の死相・地獄の死相と言ったところで、多くのケースでは安らかそうに「加工」されるのだから、そんなの意味ないじゃん。なのに、どうしてあの人達は「死相」が大好きなんだろう。



 オウム真理教殺人事件幹部の死刑執行以降、「あなたを狙うカルト」の類の記事を各所で散見する。しかし、1980年~1990年当時に比べれば、随分と静かになったものである。

 あの頃は、盛り場を歩けば必ずどこかの宗教が勧誘していた。モルモン教に統一教会にエホバの証人に「最高ですか!」に「あなたの健康のために祈らせてください」。幸福の科学がいとも簡単に東京ドームを満員にし、創価学会も元気だった。
 大学でも日常的に宗教団体が左翼団体に変わって活動し、顕正会もこの頃から「日蓮大聖人に背く日本は必ず背く」とビラを撒き、そう、オウム真理教もモスクワ放送の電波を買い取って、電波で電波を流していた。

 そう思うと、今の若い人にとって、カルト問題よりも左翼問題のほうがよほど深刻だ。
zenshin.jpg オウム真理教や顕正会がターゲットにしたような「普通の大学生」は、平成が終わりを告げる今、人生の難問に直面した際に、宗教で解決するアプローチなどとるまい。
 しかし、左翼は正体を隠し、まるで昭和に逆戻りしたかのように「若者よ、”政治”に興味を持とう」と近づいてくる。しかも、カルト宗教と違って、マスメディアや教育機関にも「信者」が多く、保守政党のミスを針小棒大に騒ぎ立て、若い世代を騙し鉄砲玉に仕立て上げる。
 彼らは必ず正体を隠し、時にはデマ・嘘をばら撒いて「ターゲット」を孤立させ、骨の髄まで搾り取る。自分たちは安全圏で裕福な生活を営み、ターゲットを騙し操り、「目的」を達成しようとする。

 もっとも、流石に最近はマルクス主義を全面に出せないので、ヘイトや差別・ジェンダーやLGBT等、マスコミと連携し、新たなカモを探している。



 麻原彰晃やオウム真理教幹部を名乗る何者かによる「青酸カリ」事件。青酸カリは、朝日新聞にも送られてきたようである。
 死しても麻原彰晃の残した「呪い」は容易に溶けそうにない。オウム真理教は消え失せても、麻原彰晃の「本音」は容易に消えないのだ。
 所詮、豊かさが産んだオウム真理教。残酷なことを言ってしまえば、死刑になったオウム真理教幹部は、豊かさの犠牲者とも言える。しかし、麻原彰晃を産んだのは貧困と差別以外の何物でもない。

 同じように、大学からマルクス・レーニン主義は消えた、かのように思えた。しかし、その「本音」は、オウム真理教同様に消えてはいないのではないか。

 グローバル・ヘイト規制・ダイバーシティー・ジェンダーフリーなどを骨格とした「リベラル」思想に関して、挫折した左翼共産主義者が思想難民と化して、たどり着いたのが「リベラル」であるとしばしば指摘される。確かに、これらの思想に、どこか共産主義の匂いをかぐことができる。国境のない社会、男女が平等の社会、束縛のない社会。

 しかし、それ以前の問題として、「自分は正しい」「他人は遅れている」と信じていたい醜い思い上がりの匂いを感じないだろうか。「マルクス主義」が「リベサヨ」に変わっても、「自分は選ばれた人間」「他人は政治意識が低い」「よって選ばれた人間はどんな嘘をついても騙しても許される。自分たちは正義の味方の月光仮面なのだ…」

 いつまでも「自分は優秀、他人は馬鹿」と信じていたい心情。ご存知の通り、日本共産党を先頭にした左翼には、高学歴者が実に多い。

 ではまた。
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Author:sinzinrui
西村雅史(本名本写真)。元オウマーです。大昔「オウム真理教大辞典」を共著で出して「これで幸せになる」と思ったらかえって不幸続き。糖尿病も悪化し、眼底出血で失明に怯えてます。

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