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「カルト宗教信じてました。byたもさん著@彩図社」を読んで

カルト宗教信じてました。/たもさん著/彩図社 駅前勧誘でお馴染みのエホバの証人の二世信者さんが、信仰を持ってから脱会するまでを描いた漫画である。
 こんにゃく王子・大川宏洋さんがYoutubeで薦めていたので読んでみた。

 以下、あくまでも私の感想である。正直、類書に比べて、そんなに面白くなかった。

 今まで自分は3冊類書(基地外宗教の実態を描いた反カルト漫画)を読んでいる。
ウチの母が宗教にハマりまして。/藤野美奈子著・島田裕巳監修
カルトの思い出/手持望著
とある宗教に母が3億円お布施しまして/HARU著
 どれも良くできた作品だった。特に一番上と三番目が印象に残っている。

 この作品から、それほどの「深刻さ」が感じられなかったのかもしれない。この程度、他の世界でもあるんじゃないか。
 上記で紹介した3冊の漫画は、上は「無名のインディー神様」真ん中が「ザイン(古代帝国軍etc)」3は「統一教会」が主題だった。
 それに比べてエホバの証人は、輸血拒否事件勝訴もあり、それなりに世間から認知されているカルト。認知度では幸福の科学に近いか。

 ザインや統一教会、更に幸福の科学とに比べると
 社会の認知度:低い    統一>ザイン>越えられない壁>幸福>エホバ  高い
 基地外度   :基地外  幸福>統一>ザイン>越えられない壁>エホバ  正常
 犯罪度     :高い   統一>ザイン>幸福>越えられない壁>エホバ  低い

エホバの証人 排斥 世の中、素敵な青春を送って素敵な恋をして素敵な家婚をして素敵な家庭を築ける人だけではない。少なくとも彼女は、恋と家庭はクリアしている。どうしても思ってしまう。この女、俺よりも幸福じゃん。



 こんなストーリーだ。
 母親の影響でエホバ二世になった彼女。信者として活動するがゆえに周りから孤立するが、信者のイケメン彼氏とラブラブ。親の反対を押し切って結婚。一人目の子供が流産。信者からひどい言葉を浴びせられたが、二人目を出産。しかし難病に苦しみ、教団で禁じられている輸血が必要になる。悩んだ末に輸血に応じる。
fukouninare.jpg 子供は奇跡の回復。元気になるが、あまりに元気すぎて信者にエホバ名物「むち打ち刑」を薦められる。子供もエホバの集会を嫌がるようになり、更にネットで「エホバの証人」の実態を知るようになり、家族とも脱会。めでたしめでたし。
 そんな感じだ。

 「排斥」とか、どこか日本共産党のやり方に似ていると思った。妙に清潔好きで、性に潔癖で、堕落文化を忌み嫌い、気持ち悪いオバサンが強くて、他人(特に若者)の人生に口出しするところが日本共産党にそっっくりである。
 ただ、エホバの証人は、他人の人生に口を出すけれど、自分でも様々な戒律を守る。しかし、日本共産党は他人の人生にしつこく容喙するが、自分や自分の家族は一切そんなことを守らず、資本家が与えた贅沢な生活をエンジョイする。教義や思想に関する忠誠は、エホバの証人の方が高い。
 更に言えば、日本共産党は専従や議員以外の職場細胞は正体を隠し、共産党であることを明かさない。そこは、オープンにやって顰蹙を買うエホバとは感覚が違う気がした。

 しかし逆に考えれば、日本共産党は世間の常識に合わせて、資本主義社会にそれなりに迎合して生活している。それゆえに、それなりに社会に浸透している。教育・マスコミを中心に、医療・法曹のエリート層に広大な支持者層を誇り、民間企業の執行部にも多くの秘密支持者を獲得している。
 前述の表現で言えば、

社会の認知度:低い    統一>ザイン>越えられない壁>幸福>エホバ>越えられない壁>日本共産党  高い



imasuguyamenasai.jpg 伝統宗教そのものが完全に斜陽産業。
 20世紀末に隆盛を誇った破壊的カルトはどこも信者激減。
 幸福の科学が虫の吐息の今、顕正会とエホバの証人とが基地外宗教「最後のサムライ」として奮闘しているのが現状である。
 どちらも街頭で勧誘するストレートな戦術で、教義も相当に過激で、何よりも信者がそれを真面目に信じている。

 おそらく、この2教団は、「そこそこの」人数の信者に、「そこそこの」幸福を提供できるのだろう。
 この漫画家だって、教団にいてもやめても「そこそこに」幸福ではないか。

 ただ、「カルトの実態」だの「マインドコントロール」だのの洒落た理論がなくても、ネット全盛時代の「世間」は、この両団体も「消費」していく。
 顕正会のように、エホバの証人の街頭勧誘もそのうちYoutuberに面白おかしく「ネタ」にされるだろう。
 もっとも、そうなっても、大半の日本人は、全く困らないのだけど。

 酷評失礼しました。ではまた。
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Author:sinzinrui
西村雅史(本名本写真)。元オウマーです。大昔「オウム真理教大辞典」を共著で出して「これで幸せになる」と思ったらかえって不幸続き。糖尿病も悪化し、眼底出血で失明に怯えてます。

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