「カルト宗教信じてました。byたもさん著@彩図社」を読んで
オウム真理教・カルト宗教 - 2019年11月07日 (木)

こんにゃく王子・大川宏洋さんがYoutubeで薦めていたので読んでみた。
以下、あくまでも私の感想である。正直、類書に比べて、そんなに面白くなかった。
今まで自分は3冊類書(基地外宗教の実態を描いた反カルト漫画)を読んでいる。
「ウチの母が宗教にハマりまして。/藤野美奈子著・島田裕巳監修」
「カルトの思い出/手持望著 」
「とある宗教に母が3億円お布施しまして/HARU著」
どれも良くできた作品だった。特に一番上と三番目が印象に残っている。
この作品から、それほどの「深刻さ」が感じられなかったのかもしれない。この程度、他の世界でもあるんじゃないか。
上記で紹介した3冊の漫画は、上は「無名のインディー神様」真ん中が「ザイン(古代帝国軍etc)」3は「統一教会」が主題だった。
それに比べてエホバの証人は、輸血拒否事件勝訴もあり、それなりに世間から認知されているカルト。認知度では幸福の科学に近いか。
ザインや統一教会、更に幸福の科学とに比べると
社会の認知度:低い 統一>ザイン>越えられない壁>幸福>エホバ 高い
基地外度 :基地外 幸福>統一>ザイン>越えられない壁>エホバ 正常
犯罪度 :高い 統一>ザイン>幸福>越えられない壁>エホバ 低い

こんなストーリーだ。
母親の影響でエホバ二世になった彼女。信者として活動するがゆえに周りから孤立するが、信者のイケメン彼氏とラブラブ。親の反対を押し切って結婚。一人目の子供が流産。信者からひどい言葉を浴びせられたが、二人目を出産。しかし難病に苦しみ、教団で禁じられている輸血が必要になる。悩んだ末に輸血に応じる。

そんな感じだ。
「排斥」とか、どこか日本共産党のやり方に似ていると思った。妙に清潔好きで、性に潔癖で、堕落文化を忌み嫌い、気持ち悪いオバサンが強くて、他人(特に若者)の人生に口出しするところが日本共産党にそっっくりである。
ただ、エホバの証人は、他人の人生に口を出すけれど、自分でも様々な戒律を守る。しかし、日本共産党は他人の人生にしつこく容喙するが、自分や自分の家族は一切そんなことを守らず、資本家が与えた贅沢な生活をエンジョイする。教義や思想に関する忠誠は、エホバの証人の方が高い。
更に言えば、日本共産党は専従や議員以外の職場細胞は正体を隠し、共産党であることを明かさない。そこは、オープンにやって顰蹙を買うエホバとは感覚が違う気がした。
しかし逆に考えれば、日本共産党は世間の常識に合わせて、資本主義社会にそれなりに迎合して生活している。それゆえに、それなりに社会に浸透している。教育・マスコミを中心に、医療・法曹のエリート層に広大な支持者層を誇り、民間企業の執行部にも多くの秘密支持者を獲得している。
前述の表現で言えば、
社会の認知度:低い 統一>ザイン>越えられない壁>幸福>エホバ>越えられない壁>日本共産党 高い

20世紀末に隆盛を誇った破壊的カルトはどこも信者激減。
幸福の科学が虫の吐息の今、顕正会とエホバの証人とが基地外宗教「最後のサムライ」として奮闘しているのが現状である。
どちらも街頭で勧誘するストレートな戦術で、教義も相当に過激で、何よりも信者がそれを真面目に信じている。
おそらく、この2教団は、「そこそこの」人数の信者に、「そこそこの」幸福を提供できるのだろう。
この漫画家だって、教団にいてもやめても「そこそこに」幸福ではないか。
ただ、「カルトの実態」だの「マインドコントロール」だのの洒落た理論がなくても、ネット全盛時代の「世間」は、この両団体も「消費」していく。
顕正会のように、エホバの証人の街頭勧誘もそのうちYoutuberに面白おかしく「ネタ」にされるだろう。
もっとも、そうなっても、大半の日本人は、全く困らないのだけど。
酷評失礼しました。ではまた。
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