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大阪都構想(大阪市廃止)、「老人」「若い女」でまたも僅差否決。公明党は反対多数に。

 私の予想、大外れでした。
 賛成675,829、反対692,996。今回も僅差ながらも、大阪都構想(大阪市廃止)、否決となりました。
 各社の年齢別の賛否を見ていると、案の定、例によってジジババが反対に回ってきましたが、10代20代に強い賛成が見られません。

大阪都構想、若年女性と60代以上男女に「反対」顕著/産経新聞(2020.10.25)
https://www.sankei.com/life/news/201025/lif2010250045-n1.html
大阪都構想開票結果(年齢別・産経新聞)
 左の図は、選挙前の事前調査ですが、若い10歳20歳代の女性に反対層が増えてるのが気になります。タンポン買って見えを張ってる連中が変革を望まないのは分かりますが、若い娘に反対が多いのは、現状維持を望む保守的心情なのか、あるいは左翼的心情なのか気になります。



 それよりも気になったのが、政党別の賛否。
大阪都構想2020開票結果(政党別)無党派層6割が反対 住民投票、男女で賛否割れる―大阪都構想/時事通信(2020年11月01日22時15分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020110100488&g=pol
 右の時事通信の政党別結果では、公明党が反対に回ってます。
 「常勝関西」、違うじゃん。
 実際問題、現在の公明党は常勝してないようだ。
 しかし、反対多数とは、いったいどういうことでしょうか。今の創価学会の結束力は「こんなもん」なのか、あるいは公明党支持者が食いつきそうな「福祉政策」とは逆のベクトルを向いている「大阪都構想」に嫌悪感を抱いたのか。ここで全く稼げてない、むしろ公明党の動きが致命傷になっています。

 更に、維新が得意な「無党派層」でもポイントを失ってます。維新支持者だけで大半の票を叩き出したイメージです。逆に考えれば、それだけ大阪府民は維新の会を信頼しているわけですが。



人気を全うして政界を引退する松井一郎 さて、前回の選挙で橋下徹が引退したように、松井一郎も政界を引退するそうです。
 「退路を断った」と言って大阪12区の衆院の補選に出馬して、のうのうと次の衆院選に出馬するどこかの政党とはえらい違いです。こういう潔さが、大阪府民しいては日本国民の信頼になっているのでしょう。

 いずれにせよ、「大阪都構想」は当分立ち消えになったわけです。
 川崎市民の私からすると、「自分の市だったらあっさり通るよな」の印象が強かったので、何で強固に反対するのか分かりません。
 もっとも、「公害と浮浪者の街」「南北問題」等の川崎市も、左翼市長がいなくなってから徐々にイメージ回復したのと同様に、大阪もカリスマ橋下徹のもと、汚い生活保護の街から相当に立ち直り、ゆえに「大胆な改革」の必要を感じなくなったのかもしれません。
創価学会、裏切り狸に? 若い女性はキモくてバッチイのが嫌いなはす。その層で大阪都構想に人気がないのは、「それなりにきれいになった」みたいな感じでしょうか。



 自分にはどうしても、日本共産党やれいわ新選組のような左翼政党の主張が有権者の胸を打ったとは思えません。コロナ禍の今、面倒くさいことをやって欲しくないという保守的な心情が、反対票を伸ばしていったと思います。
 N国絡みで注目したミニ選挙を見ていても、日本共産党が伸びる兆候を見いだせません。しかし、「連中」は勘違いして、声高になってくるでしょう。

 ま、コロナが何かを狂わせた、ということで。
 ではまた。
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コメント
11236:Re: 公明党支持層、賛否拮抗 by sinzinrui on 2020/11/08 at 10:45:25

みれい様
公明党の決定に創価学会が必ずしも従わないとなると、「創価学会>公明党」を証明してしまったことになり、
それがまた批判の対象になる気がします。
実際に池田名誉会長がかつて、そう言ったとか言わないとか。

公明党は今後、個人後援会を作る「普通の方式」に変更するそうで、それも何か影響があるのでしょうか。

何か、不思議な気分になった選挙結果でした。

11235:Re: センチメンタルジャーニー by sinzinrui on 2020/11/08 at 08:53:20

フローライト様

私は川崎市なので、川崎でやったら100%可決なので、「これ、絶対に通るだろうな」と思ってました。
そこまで大阪市民は大阪市を嫌ってなかったのか、はたまた「橋下さんが十分に改革してくれた。コロナ禍
だから今のところは止めておこうか」と判断したのか。

確かに、大阪市は川崎市のように、100%マイナスではない気がします。

いずれにせよ、公明党・創価学会が思いっきり裏切ったのが驚きです。

11232:センチメンタルジャーニー by フローライト on 2020/11/04 at 01:19:37

今回の結果、私も大ハズレでした。
私の周囲の意見では「今回は賛成だろう」というものが多くそれに乗りました。
しかもすぐに当確が出るくらい差がつくのではないかと思ったら、20時すぐに出口調査の結果は既に反対優勢。

自分の市が解体されると聞くと屠殺でもされるかのように思えてしまうのでしょうか。
良い意味で言えば発展的解消だと思います。
私のような東京都下(市部)の人間からすると特別区になるというのは文字通り特別扱いなんですがね。
既に政令指定都市という特別扱いを受けている人には関係なかったのかもしれません。

今回も反対派は「大阪市廃止」「大阪がなくなる」などと感情に訴えるような話なかりしていました。
そんなセンチメンタルな言葉に騙された若い子らが反対に投票してしまったのでしょうか。

大阪市の解体は幻に終わりましたが、解体され消滅した自治体と言えばオウムでおなじみの上九一色村という先輩がいます。
北部は甲府市へ、南部は富士河口湖町へと分割され、名前も残っていません。
これはオウムという負のイメージを消し去りたいという思いも働いたのかもしれませんね。

とにかく私は賛成派だったので今回の結果は残念でした。

11231:公明党支持層、賛否拮抗 by みれい on 2020/11/02 at 09:19:38 (コメント編集)

読売、朝日、毎日、産経などの出口調査では、公明党支持層の賛否は半々くらいでした。
当初は、反対が圧倒的多数でしたから、一定数の支持者が、反対から賛成に転じたことはうかがえます。

ただ、維新への不信感を完全に拭えなかったのかもしれません。
ここ数年の維新は、激しく公明党を攻撃しましたからね。
致命的だったのは、公明党のみならず、支持団体の創価学会にまで矛先を向けたことでしょう。
「宗教の前に人の道がある」との批判は、明らかに一線を超えてました。
創価学会員にしてみれば、維新の政策に公明が協力しなかっただけで、何故そこまで言われなければならないのか、との思いがあったのでしょう。

かつては自民党も、激しく創価学会を攻撃した時代がありました。
しかし、その辺はクールに割り切って、現実主義で行くのが創価学会のスタンスですが、今回は時間が足りなかった。
実際、公明党支持層の賛成は日に日に増加していたのです。
あと1か月あれば、逆転できた可能性もあったかもしれません。
票差は、わずか1万7千票。
公明党支持層のあと何割かが賛成に転じれば、結果は変わっていたことでしょう。
維新は、住民投票を急ぎすぎた感があります。

首長ダブル選挙での維新勝利の民意を受けて、公明党は維新との協議を再開。
そして、住民サービスの維持など、公明党の修正案が維新に受け入れられた。
行政区の数も4つに変更になるなど、前回とは異なる制度案になったことも事実。
ですから、公明党が賛成に転じたことも一定の理がありますし、必ずしも変節とは言えません。
しかし、コロナ禍の中、支持者に浸透させる為には、時間が足りなかったのでしょう。

どうやら公明党支持者、創価学会員は、党が賛成したからといって、右向け右で賛成する人たちでは無いようです。
安保法の時も、公明党議員が座談会形式で支持者一人一人と対話し、丁寧に説得したと聞いています。
当初、公明党支持層、創価学会では反対論が根強かった。
ある公明党議員は、支持者の説得に四苦八苦したと語っていました。
一律10万円支給が実現したのも、公明党本部に支持者から抗議の電話が殺到したことがきっかけでした。
彼らは、納得しなければ、公明党の方針でも賛成しないのです。
政治や平和問題に敏感で、なかなか「うるさい人たち」です。

1970年に創価学会と公明党が、組織的に分離してから今年で半世紀。
創価学会は、必ずしも公明党の方針に従わないことが明白になったのではないでしょうか。
事実、聖教新聞では都構想について、全く取り上げなかったようです。
要は、静観の構え、公明党は賛成でも、創価学会はあくまでも中立ということです。
この微妙な立場の違いが大きかった。
考えてみれば、政策一つ一つについて、いちいち創価学会が一枚岩でまとまる必要はないわけですから。
今後は、ますます自由度が高まるかもしれません。

もしも都構想が可決されていたら、大阪自民党の関係者は、公明党の選挙区に刺客を送り込む可能性に言及していました。
図らずも都構想否決によって、大阪での自公の決定的な衝突は回避できたことになります。
昨夜、維新の松井市長も、公明党の選挙区に維新の候補者は立てないと明言。
長い目で見れば、公明党にとって良い結果?だったのかもしれません。
公明党支持層の賛否が半々になったのが、まさか計算通りだったとは思いませんが。

今回の敗因の一つは、公明党支持層を固めきれなかったことですが、
やはり、大阪市民の中で既得権を守ろうとの意識が大きかったのだと思います。

例えば、横浜市と川崎市を合併した方が効率的なのは間違いないですし、東京にも対抗できる。
しかし、川崎市の既得権を守りたい勢力は、横浜市との合併に大反対するでしょう。
大阪市も同じですよ。

藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市などが合併して「湘南市」を作る構想も、実現しませんでした。
それぞれの市が、既得権を手放したく無かったのは明らかです。
合併すれば、市長も一人、市議会も一つになってしまう。
当事者が賛成するわけがありません。


都構想の僅差での否決は、大阪自民党が既得権を持つ人々の心をくすぐったのが、功を奏したのかもしれません。
今回は、「維新&公明vs自民」という「保守中道分裂選挙」「与党分裂選挙」でした。
従って、存在感の薄かった立憲民主党や共産党が支持されたわけではないでしょう。

事実、大阪市議会も大阪府議会も、維新、公明、自民の3党が圧倒的多数を占めています。
逆の見方をすれば、維新、公明、自民が組めば、左派野党は手も足も出ない地域です。
昨年の参院選では、定数4を維新、公明、自民が独占。
定数4で、立憲と共産は議席を獲得できなかった。

NHKの出口調査によると、維新、公明、自民3党の支持率を合わせると「58%」。
一方、立憲、共産2党は、合わせて「8%」に過ぎません。
「58%」vs「8%」では、勝負になりません。
ある意味で、左派政党の排除に成功した地域とも言えます。
今後も、保守中道の3党中心で大阪万博などが推進されるのでしょう。
「自公維」が建設的に協力した方が、大阪府民、大阪市民の為になるはずです。


中央政界でも、保守系野党の維新が伸びれば、左派野党の立憲や共産にとっては大打撃です。
彼らは、僅差での「辛勝」に胸をなで下ろしていることでしょう。

出口調査の結果を見ると、公明党や自民党の賛成が、あと一歩伸びていれば逆転の可能性もありました。
やはり、維新は結論を急ぎすぎた。
保守中道層、自民党支持層、公明党支持層を、もっと固めるべきでした。
大阪自民党内にも、少なからず賛成論はあったわけですし、菅首相も本音では賛成だったはず。
「けんか手法」ばかりで無く、急がずに丁寧に議論を進めるべきでした。

勿論、大阪自民党にも、大人げない部分がありました。
もっと柔軟に、維新と修正協議をしても良かったのではないでしょうか?
メンツにこだわって、まるで共産党みたいに頑なな姿勢に終始したのは残念でなりません。
結果として、柔軟に修正協議に応じた公明党が際立ってしまった面もあったでしょう。
自民党が賛成に回れば、こんなに真っ二つに割れなかったはずです。
安保法の時もそうでしたが、修正協議に応じる公明党は、いつも反対派から罵倒されて気の毒に思えます。

先述の通り、公明党執行部が賛成しても、必ずしも創価学会、公明党支持者は追従しないことが判明しました。
単純に「公明党=創価学会」という構図は、もう成り立たないのかもしれません。
50年の歳月を経て、党と学会の組織の分離はかなり進んだと思われます。
今後、公明党は創価学会員など支持者の意向を一層重視せざるを得ないでしょう。
そうしなければ、公明党は創価学会からそっぽを向かれてしまう。
創価学会が反対している憲法9条改正は、さらに遠ざかったと言えます。

いずれにしても、色々な教訓を残した都構想の住民投票でした。

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プロフィール

sinzinrui

Author:sinzinrui
西村雅史(本名本写真)。元オウマーです。大昔「オウム真理教大辞典」を共著で出して「これで幸せになる」と思ったらかえって不幸続き。糖尿病も悪化し、眼底出血で失明に怯えてます。

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