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もうひとつのシン・日本共産党宣言「志位和夫委員長への手紙by鈴木元@かもがわ出版」を読んで

日本共産党女子は未だに革命戦士


 日本共産党員の綿林夕夏さん。1991年生まれの法政卒。31歳か32歳か。統一地方選で八王子市議選にチャレンジします。凄いことを言いますね。


なぜ日本共産党信者は減らないのか


 こんにちは。
 カルトや陰謀論を批判している人を見ていると、カルト宗教や参政党だったらあることないこと罵倒して、自民党・公明党(創価学会)の言うことだったら上げてもいない揚げ足を取りまくるのに、日本共産党に関してだけは何故か党の宣伝文句を疑問一つ持たずに受け入れるのに驚いてしまいます。

赤旗 かつて世界に成立した共産主義国は、尽く独裁政権で自国民を大量虐殺しました。文字通り暴力革命でプロレタリア独裁です。しかし、日本共産党だけは、何の理由もなく、そうならないらしいのです。
 破壊的カルトや陰謀論や極右政党やゲテモノ政党には、脱会者を探し出して根掘り葉掘り内部書類まで持ち出し、放っておいてもそのうちなくなる集団にとどめを刺そうとやっきになる。しかし、かつて武装方針を採用し、35議席あった衆院議席を失った危険な政党に対しては、党の宣伝文句を実に素直に信じ込むのです。何故なのでしょうか。

 一つには、その宣伝がうまかったからです。勢力回復した日本共産党は、ひたすら「あること」を強調し、宣伝の中心に据えました。我々は旧ソ連・中国と関係ない。自由と民主主義を守る。共産主義=独裁ではない…

久しぶりに見た「プロレタリア執権」「ユーロコミュニズム」


志位和夫委員長への手紙志位和夫委員長への手紙
 もう一つのシン・日本共産党宣言、志位和夫委員長への手紙by鈴木元著@かもがわ出版を読んだ。かなりの自己顕示欲を感じる松竹本よりも、読んでいて人柄が偲ばれて信頼できる思った。彼がまだ除名されないのも、京都で鈴木派が強いかららしい(ただ、いずれは大量除名劇になる気がする)。

 鈴木本は松竹本よりも様々な点でから日本共産党を論じてる。その中で、久しぶりに「プロレタリア執権」や「ユーロコミュニズム」の単語を発見した。
 プロレタリア執権。ジジババならばご存知だろう。マルクスもエンゲルスもレーニンも、共産党政権を「プロレタリア独裁」と規定している。しかしそれを使うと、共産主義=旧ソ連中国北朝鮮=独裁のイメージを払拭できない。そこで、DICTATURA(独裁政治)の訳語を強引に「執権」に捻じ曲げてしまったのだ。
 それ同時に、当時西欧で最大勢力だったイタリア共産党を見習い、ユーロコミュニズムを主張した。いきなり資本主義を変革するのではなく、資本主義のもとでの改良を重ねていく「構造改革」を通じて社会主義を建設していく… 実はそう簡単ではなかった。

旧ソ連・中国じゃないけれど断じてイタリア構造改革論ではない


学習の友に、いかが? 実はかつて日本共産党は上記構造改革派を追放している。そして、当時党首だった筈の不破哲三に理論的支柱の上田耕一郎(2人は兄弟)は、実はトップだった宮本顕治氏に自己批判書を書かされている。日本共産党は断じ漸進的に資本主義社会を改良する「構造改革」論ではない。
 上記「手紙」P.142-143あたりにこの辺りの事情が書かれている。要するに、日本共産党は構造改革論が嫌なので、ユーロコミュニズムもやめてしまったのだ。

 この辺、ヴァジラヤーナの革命戦士・綿林夕夏さんが志納する弁証法的唯物論が分からないと「面白み」が伝わらないので、ごく簡単に説明する。物質(経済)の発展法則は、砂時計が徐々に資本主義から社会主義へ移っていくわけではない。奴隷制ー封建制ー資本主義、全てどこかで行き詰まり階級闘争が起きて一気にドカーンと変化する。砂時計じゃなくてドカーン。これがマルクスのキモ。
 光の戦士・綿林夕夏さんの読んでいる教科書には、今でも「水が0度になると(ドロドロにならないで)いきなり氷になり、100度になると気体に…」みたいに書いてあるだろう。

アウフヘーベンできない「2つの矛盾」


共産主義読本(日本共産党中央委員会発行) 日本共産党はジレンマを抱えている。一つは、ソ連中国と同じ独裁でないと有権者から見られたい。もう一つは、あくまでも我々はマルクス主義の原則を守る。
 そして、唯物論的弁証法の偉大なお力をもっても、この2つの矛盾がアウフヘーベンできないのだ。

 「手紙」鈴木氏は松竹本で力を入れている防衛問題だけではなく、今回述べた「ディクタツーラ」問題や過去の様々な除名劇、丸山真男の戦争責任問題など多岐にわたり自己のの党活動に照らし合わせ論じている。その結果、最後に、マルクス流の共産主義を根本目標に掲げることを中止し、党名も変更することまで考えている。(P.194-197)。

 しかし実現はしまい。それどころか、日本共産党はタイミングを見計らって、彼が弱ったところで追放するだろう。
 ソ連・中国と関係ない、独裁じゃない、自由と民主主義を守ると言いながら、我々は党外で党内の議論をする人間は容赦なく追放するし、民主集中制と称する独裁は維持する。AV女優じゃないけど清純じゃないセクシー女優。永遠に日本共産党はこうなのだ。

 なのに、追放を覚悟で多くの人がこの党の将来を憂い、愛し続ける。
 ではまた。
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コメント
12443:Re: 一理あるかもしれない by sinzinrui on 2023/03/04 at 18:19:38

オ・マン様
他紙かにおっしゃる通りです。
日本の総理がコロコロ変わるので、諸外国から信用されない。時折指摘されていましたじゃないですか。

ただ、じゃあ金王朝が信頼できるかって、そういう話なだけで。
任期6年で複数選挙で運用してたら、誰も文句を言わないわけです。

12431:一理あるかもしれない by オ・マン on 2023/03/01 at 09:26:13

「どういう人がトップになるかによってコロコロ言うことやることが変わる組織が、果たして民主的って言えるんでしょうか??」
これ、意外と間違ってないかもしれないとも思うんですよね。
海外では政党の党首に任期がそもそも存在せず、対抗候補が出ない限り自動継続されるというのも珍しい話じゃないみたいです。
対抗すら許さないのが共産党の「ヤバさ」なんでしょうけど。
立憲民主党や下野直前の自民党は党首選のせいでぐちゃぐちゃになったという印象が強いです。
個人的には共産党のくせに二大政党論者みたいなこと言ってるのが面白ポイントです。

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プロフィール

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Author:sinzinrui
西村雅史(本名本写真)。元オウマーです。大昔「オウム真理教大辞典」を共著で出して「これで幸せになる」と思ったらかえって不幸続き。糖尿病も悪化し、眼底出血で失明に怯えてます。

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